2020年11月26日、野毛坂グローカルはタイの2つの地方自治体とコミュニティベースの統合型高齢者ケアモデルの構築・普及に関する協力協定を締結しました。

従来の国際協力といえば、日本のモデル・技術を「遅れた」途上国に移転することが主流でした。現地の経済社会状況に応じて適応させることはあっても、基本的には「技術移転」でした。確かに科学技術においてはそのようなアプローチは有効です。しかし、コミュニティでの社会的資源の創出や活用においては、途上国が必ずしも遅れているとはいえず、むしろコミュニティの力が強いといえる場合も多くあります。
野毛坂グローカルでは従来より、「日本と途上国の学びあい」をかかげ、タイ国のブンイトー市とコミュニティベースの統合型高齢者ケアモデル構築に関する協力をしてきました。この「住民中心」の「統合型モデル」の取り組みは、第1回アジア長寿健康イノベーション賞、準大賞となるなど国内外から大きな注目をあびています。今後、この取り組みをタイ国内で水平展開しようと考えていますが、従来の国際協力であれば、政府をカウンターパートとしてトップダウンで普及していくのだと思います。

しかし、今回新たに考えた手法は、自治体と自治体をネットワーク化することでフラットな関係性をつくり普及する方法です。タイ国内の自治体が相互に情報交換や学びあうメカニズムを作ろうというアプローチです。その自治体同士の連携をスムーズにさせる、その仲人役を野毛坂グローカルが担いました。
今回その第一弾として、ブンイトー市とタップマー市との間を野毛坂グローカルが取り持つことにより3者で協力する枠組み構築に合意をしました。今後、この枠組み参加自治体を増やし、タイのだけでなく、日本の自治体や大学、NGOなどにも参加を呼びかけ、「学びあいの国際協力」をすすめていきます。ぜひ、皆様のご協力をお願いします。

 

【調印者】
ブンイトー市ランサン ナンタカウォン市長
タップマー市プラサート ウォンスリー市長
野毛坂グローカル 奥井利幸

詳細はこちら
https://nogezaka-glocal.com/btn/

ブンイトー市との協力についてはこちら
https://nogezaka-glocal.com/bueng-yhito-daycare/

調印式の様子(神奈川新聞)
11月26日オンラインで開催された調印式