「野毛坂グローカルって何をする団体なの?」

との問いを聞くことが多くあります。
海外での国際協力プロジェクトを実施しているかと思えば、海外から1000人以上の方々を日本での研修に招いていたり。
大臣の招聘や役所の関係者、コミュニティのボランティアから学生まで、多様性あふれるひとびとが関わっていたり。

そのようなダイナミックかつグローバルな活動を行っているかと思えば、町内会レベルのごみ問題や子ども食堂といった、超ローカル活動も。

障害者支援活動や高齢者支援活動、あるいは青少年支援活動も行っています。

イベントも、高校生や大学生など若者の思いを発信するイベントから大学/研究者や行政官向けのイベントまで。

若者対象の小論文コンテストも実施しています。

本当にバラバラに「見える」多様なことを行っていますが、 じつは、それらはすべてつながっているのです。

いろんな入り口があっていい、いろんな活動があっていい。

目指すのは、多様な人、考え方を尊重する「誰ひとり取り残さない」社会。

そのことを、様々な活動から多くのひとが、多様なひとが、ほんの少しずつ気づき、ほんの少しずつ考える。

それを目指している団体です。

でも、そのような野毛坂グローカルのことを紹介するイベントというのは案外少ないのですよね。

今回は、野毛坂グローカルが行っている「国際協力」プロジェクトについて紹介するはじめてのイベントです。

野毛坂グローカルがタイにおいて多くの自治体や大学をネットワーク化して、コミュニティベースの統合型高齢者ケアモデルを作り普及していこうという内容です。

通常のJICAや国連が実施するプロジェクトでは、モデル地域でモデルプロジェクトを実施して、それを普及していくという手順を踏みます。

しかし、野毛坂グローカルは全く異なるアプローチです。

まず、「パートナーシップ」。
通常のプロジェクトでは、実施する特定の主体者がいます。でも、このプロジェクトでは多くのひと・団体が協力して実施します。

つぎに、「学び合い」。
つまり誰かが誰かに教えるのではなく、ネットワークのなかで、関係者がみんな知恵を出し合うのです。

そして、野毛坂グローカルから「お金は出さない」。
必要なお金は、やる気のある自治体やコミュニティ自分たちで工夫してなんとか工面する。だから、他の地域にも広がっていきやすいです。

野毛坂グローカルという、小さなNGOの活動が大きく広がり、大きなインパクトを生んでいく。 今までになかった、新しい協力のかたちだと思います。

その枠組や特徴を、野毛坂グローカル代表の奥井利幸さんに伺います。

聞き手は、国際教養大学の鈴木知世さんです。 今までとは異なる「国際協力」のかたち、「野毛坂グローカルワールド」を覗いてみませんか?

なお、本イベントは
◇◆◇  SDGsよこはまCITY 夏  ◇◆◇
のプログラムとして実施します。

【日時】2022年7月2日(土)15時ー17時
【会場】オンライン(zoom)
【参加費】無料
【対象者】国際協力関係者、国際協力に興味をもつ人、学生など
【申込み方法】
https://forms.gle/aupCUoKXSo1u9Jao7

【話題提供者】

奥井利幸:
野毛坂グローカル代表。農村/山村でのコミュニティ活動や障害者/高齢者/人身売買被害者などのエンパワメント活動に独立行政法人 国際協力機構(JICA)専門家として長年関わる。関わった国は、タイ,ミャンマー,ラオス,ベトナム,フィリピン,インドネシア,バングラデッシュ,インド,ネパール,パキスタンなど。
途上国と日本の学び合いによる「誰ひとり取り残さない」まちづくりを行う団体野毛坂グローカルを2016年に設立。「対等な関係による学びあい」と「ネットワーク/パートナーシップ」による新たな仕組みの国際協力プロジェクトをタイで実施中。

鈴木知世:
国際教養大学3年。フィリピンやタイ、シエラレオネなどと国際協力・協働を行う学生団体やNGOなどに関わり、国際協力の文脈での「対等な関係」の在り方や意義、本当の意味で成り立つのかどうかを問うなかで、お互いの違いを認めたうえでフラットに気づきや学びを交換しあえるような「国際協力」の形に興味を抱いている。趣味は音楽、散歩、旅先でのまち歩き。