障害分野で働いた経験のある人が難病患者、重度障害者になってあらたに気づいたことなどをお話いただきます。

ALSや障害の話だけではなく、SDGsの基本理念「誰ひとり取り残さない」を考えるきっかけになるかもしれないイベントです。

障害者差別解消法が2013年に制定されて以降、 少しずつ制度が整えられ、  障害者への差別もある程度解消され、障害者の社会参加も徐々に促進されてきたように思います、そのように思いたい、そうであって欲しいと願うばかり。令和時代の日本における障害者を取り巻く環境はどのような状態か?たった一人の事例ではありますが、一人の障害者から見た私たちの社会のありようをこの機会に一緒に眺めてみましょう。

国際協力や東日本大震災の復興支援の現場で、教育、福祉、障害分野等の仕事に携わってきた河原あゆみさんは2020年にALSの診断が確定し、重度障害者となったことによって新たな学び、発見が数多くあるそうです。

例えば、いつものレストランで食事ができなくなったのはなぜか?完成した補装具をすぐに利用できなかったのはなぜか?目的地までの移動に以前の2倍の時間がかかるのはなぜか?仕事を辞めざるを得なかったのはなぜか?バリアフリーの公営住宅に入居できないのはなぜか?民間アパートが見つからないのはなぜか?病室でインターネットが使えないのはなぜか?入院すると1週間以上入浴できなくなるのはなぜか?入浴も排泄も異性介助になるのはなぜか?難病患者の療養生活が忙しいのはなぜか?重度障害者が学校や職場で必要な介助を受けられないのはなぜか?制度として認められている必要なサービスを受けられないのはなぜか?ALS患者が施設入所を断られるのはなぜか?60%以上のALS患者が自ら死を望み、実際に死んでいくのはなぜか?

などお話いただきます。ぜひお気軽にご参加ください。

日時: 10月20日 20:00から

会場:オンライン(zoom)

参加料:無料

申込:https://forms.gle/UgcBTdn4BApBaFQ46

話題提供者:河原あゆみ

運営:金澤伶(東京大学2年)
司会:山崎心優(第一学院高等学校3年)

主催:SDGs「誰一人取り残さない」小論文コンテスト実行委員会
共催:野毛坂グローカル

話題提供者略歴:河原あゆみ
青年海外協力隊員としてタイの特別教育学校(障害児のための寄宿学校)で働いたのをきっかけに、JICA専門家などとして障害分野、教育分野、コミュニティ開発分野の仕事に従事。2015年からは岩手県野田村役場で被災者支援、生活保護、児童福祉などを担当。2020年からは横浜市教育委員会でスクールソーシャルワーカーとして勤務。その年の12月にALSの診断確定。現在、無職、三崎町教会信徒(クリスチャン)、在宅療養中で入退院を繰り返している。

重要ポイント!
日常生活では大変なことも人並みにあるわけですが、それでも医師、看護師、PT、OT、ST、ケアマネージャー、福祉用具業者、薬剤師、保健師、市の障害担当者、介護福祉士、ヘルパー、ALS患者仲間、難病・障害者仲間、家族、友達、近所の住民など実に多くの人々に助けられ、おかげさまでそれなりに楽しい療養生活を送っています。今年1月にはフロリダ旅行、6月には北三陸旅行など、コロナ流行の隙間をぬって思い出作りも着々と進めてこられたのも感謝です。

運営者略歴:金澤伶
東京大学文科一類2年生。国際関係や平和構築を学びたいと思っている。難民問題に取り組む学生組織のYouth UNHCR代表、若者の自由な声を発信するウェブプラットフォームのボイス・オブ・ユース JAPANなどの運営などを行う。社会福祉法人さぽうと21での学習支援ボランティア、子ども支援NGOホープフルタッチのワークショップ有志企画メンバーとしても活動中。2022年「障害者のリアルに迫る」ゼミに参加。

司会略歴:山崎心優
第一学院高等学校3年。家族社会学や児童福祉学を学びたいと考えている。また、こどもの学習支援や居場所づくりに関心がある。趣味は愛犬と遊ぶこと。「誰ひとり取り残さない」小論文コンテスト実行委員。