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ミャンマーやカンボジアからタイへの移民労働者の子どもの就学促進プロジェクト

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笹川平和財団、国際労働財団および野毛坂グローカルは、「タイと日本の学び合いによる移住労働者の児童の就学促進」事業をタイ政府、自治体、大学などと協力のうえで開始しました。
 本事業は、タイ国内の移住労働者の子どもたちがタイで小学校、中学校などの公教育教育を受けることができる 持続可能なシステム構築をめざす、いままでにない新たな発想、手法に基づくプロジェクトです。 

 

プロジェクトの特徴:

1)タイで生活する多くの移住労働者の子どもの就学促進支援

2)日本およびタイの政府/大学/NGOなどのパートナーシップによるプロジェクト

3)バンコクおよび地方(ラヨン県)での実証をもとに 持続可能な制度構築 を目指す

4)日本の経験をタイへの紹介、タイの良事例を日本が学ぶ、相互の学びあい 事業

 

プロジェクト基本情報:

名称:タイと日本の学び合いによる移住労働者の児童の就学促進

期間:2024年9月13日から2028年3月(約3年半)

実施機関:笹川平和財団、野毛坂グローカル、国際労働財団

協力機関:タイ教育省、バンコク都、ラヨン県タップマー市、チュラロンコン大学、タマサート大学など

 

背景:

タイには、ミャンマーから約230万人、カンボジアから約50万人、ラオスから約30万人の移民労働者が就労しています。非合法移民を含めると、移民労働者は500万人から600万人とも言われ、タイの労働人口4,000万人の約15%を占め、貴重な労働力となっています。彼らの多くは、中小零細の工場、サービス業、建設業、家事労働、漁業など、いわゆるインフォーマルセクターと呼ばれる脆弱な環境下で働いています。従来は、子どもを母国に残して「出稼ぎ」に来る労働者が多かったのですが、特にミャンマーのクーデター以降は、子どもとともに移住するケースも増えています。

タイ政府は、1990年に「すべての子どもに教育を」(Education for All)という世界会議を開催するなど、早くから外国人児童生徒の就学支援を進めてきました。そして2005年には、国籍にかかわらずタイに住むすべての子どもが教育を受ける権利を持つことが閣議決定されました。しかし、実際には様々な障壁により、多くの児童生徒が就学の機会を奪われています。これは人権上の重大な問題であるとともに、タイ語ができないなど基礎教育を受けていない住民の増加は、タイの経済にとっても大きなリスクとなります。

本事業は、1) 就学促進ボランティア制度の設立・育成による地域社会の力の活用、2) タイ語などの就学移行プログラムやカリキュラムの改訂を通じて、持続可能な就学制度を確立することを目的として開始されます。

プロジェクト概要

本事業では、バンコク都プラウェート区、バーンクンティアン区、バーンボン区およびラヨン県タップマー市をパイロット地域として事業を実施します。具体的には、1)8歳未満の子どもに対しては公立小学校への就学を支援し、2)それ以上の年齢の子どもに対してはタイ語教育やノンフォーマル教育を実施し、中学校への編入を支援します。その成果を制度や政策に反映させることを目指し、さらに移民労働者の子どもの就学支援をASEAN諸国共通の課題として、全域に普及させることを視野に入れています。

事業の背景:

タイでは、経済発展に伴い、ミャンマー、ラオス、カンボジアなど周辺諸国からの移民労働者が増加し、その多くが低賃金の仕事に就いています。特に、移民労働者の子供たちは約39万人に上り、タイ社会の高齢化が進展する中、彼らの教育は、タイの持続的な発展に不可欠な課題となっています。

移民の子供たちがタイの学校に通うことで、将来の選択肢が広がる一方で、教育の機会が得られないと、世代を超えた貧困が固定化する恐れがあります。タイ政府は、2005年の国会決議に基づき、外国籍の子供たちの教育機会を保障する政策を打ち出しましたが、経済的な負担や言語の壁、学校側の受け入れ体制など、様々な課題が依然として残されています。

特に、ミャンマー出身の子供たちは、タイ語が十分に話せないため、公立学校ではなく、NGOが運営する学習センターに通うケースが多いです。これらの学習センターでは、ミャンマー語を中心に教育が行われており、タイの学校へのスムーズな移行が難しい状況にあります。

一方、日本は、長年にわたる取り組みを通じて、外国籍の子供たちが公立学校に通いやすい環境を整えてきました。多言語での情報提供や、日本語教室の開設など、様々な支援が行われています。

本事業では、日本の経験を参考に、タイの移民労働者の子供たちが、タイの公立学校で安心して学べるような環境づくりを目指します。具体的には、制度の整備や、学校関係者や保護者への支援などを通じて、教育の機会均等を図ります。

2024年9月13日にバンコクで開催されたオープニングセレモニー

 

ラーニングセンターで学ぶ移民労働者の子どもたち

 

ミャンマーから訪問した教育支援ボランティアたちと日本の小学校教員や住民との学びあい(意見、情報交換会)の様子(横浜市西区一本松小学校)

 

バンコク都プラウェート区のミャンマー人コミュニティでの教育啓蒙啓発イベント(国際労働財団(JILAF)実施)

 

教育を受けることができないミャンマーからの移民労働者の子どもたちと訪問した日本の大学生

 

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