新型コロナで地域保健について改めて注目をあびています。
開発途上国でのコミュニティ開発協力としての保健衛生分野では、たとえば衛生的な調理方法、手洗い指導やトイレの普及などを行ってきました。それらは、保健所や自治体と協力し「住民参加」で行われてきました。
その成果もあって、感染症の課題が少なるなる一方で、多くの途上国での健康に関する主要な課題は生活習慣病や高齢者介護に重点が移ってきています。
しかし、新型コロナウィルス感染症のいま、再度世界の途上国の地域保健の役割や活動を学び日本との比較も含めてあらためて考えたいと思います。

また、日本は途上国にくらべて、地域保健における住民の参画は少ないと思いますが、今一度、地域の保健福祉における地域ができることについても考えたいと思います。
withコロナ時代の地域コミュニティを考えるうえで。

日時:5月29日(金) 20:00〜22:00
会場:オンライン(zoom)
参加料:無料
想定する参加者:日本や世界の地域保健に興味のある人、地域まちづくりに興味のある人、国際協力に興味のある人、学生など
(医療・公衆衛生などの分野の専門家や研究者の参加は想定していませんが、参加は可です)

主催:野毛坂グローカル

協力:協力隊まつり実行委員会

<JICA海外協力隊・留学生 応援イベント>とは?
新型コロナ感染症により国際協力にも大きな影響を受けています。野毛坂グローカルもタイにおける高齢者ケアにかかるプロジェクトの実施や自治体間ネットワークのプロジェクトを実施していますが、それらの実施にも大きな影響を受けています。
一方で、特に若い学生やJICA海外協力隊などは事業への影響だけでなく、ご本人の想いやキャリアにも非常に大きな影響があり、国際協力に関わるものとしても忸怩たる思いを感じています。野毛坂グローカルでは、一時帰国中のJICA海外協力隊員や留学生への応援の気持ちを込めて、また、お互い学びあう、必ずしも技術だけではなく、思いやアイデアも含めて学びあうことを行っていこうと思っています。

本イベントは、JICA海外協力隊員経験者や一時帰国の人の話題提供もありますし、一時帰国中の協力隊員や学生にもぜひ参加いただきたいとの思いを込めて実施します。
【参考:過去に実施した応援イベント】
・海外留学、青年海外協力隊から緊急一時帰国して
  https://youtu.be/Gfwc3fVMWsY
・協力隊まつり 応援 オンラインイベント(野毛坂グローカルは事務局)
  https://youtu.be/sIRHHJyZlng

申し込み方法:https://forms.gle/7idBTsyfCTyaNQqw8

【プログラム内容】
・趣旨説明、話題提供者紹介
・話題提供1,インドネシアの地域保健
柳澤 沙也子(NPO法人Rehab-Care for ASIA、看護師、JICA海外協力隊OV)
・話題提供2,タイの地域保健
ソパック スパグン(慶應義塾大学博士課程、医師)
・話題提供3,アフリカ ベナンの地域保健
鈴木順子(助産師、JICA海外協力隊ベナン派遣(一時帰国中))
・話題提供4,日本の地域保健
中澤智美(行政保健師)
・話題提供5、途上国と日本の地域保健比較
奥井利幸(野毛坂グローカル シニアコンサルタント/代表)


・ディスカッション

司会&ファシリテーター:
奥井利幸(野毛坂グローカル シニアコンサルタント/代表)

終了後に有志で残ってアフターセッションを行います

話題提供者略歴:

柳澤 沙也子
看護師として病院等で勤務した後、2015~17年JICA青年海外協力隊としてインドネシア共和国派遣、地域保健に従事。2018年より現所属、インドネシア地方部にて高齢者を対象としたリハビリテーションに携わる。甲南女子大学大学院研究生。

ソパック スパグン
タイ出身。文部科学省国費外国人留学生(医学)に採用され、2014年東京医科歯科大学医学部に入学。医学部在学中、ベトナムでの非感染性疾患の疫学研究、タイにおける高齢化の研究に携わった。現在、慶應義塾大学博士課程で神経に関する再生医療の応用研究を従事している。

鈴木順子
看護師・助産師として国内の病院勤務後、2019年から約一年間、JICA海外協力隊(ベナン共和国/助産師)として活動。現在、COVID-19の世界的流行のため避難一時帰国中。現地では、保健センターに配属され、センター内の業務改善や地域保健活動に従事。現在はオンラインイベントでの情報発信・共有をしつつ、進学準備やNGOでのインターンシップなどに取り組んでいる。

中澤智美
行政保健師。順天堂大学医療看護研究科博士前期課程修了。2014年から行政保健師として勤務。入庁後、感染症対応、生活習慣病対策、介護予防、認知症業務、地域包括ケア推進業務などを経験。現在の部署では、住民主体で運営する地域の通いの場への支援などを行う。

奥井利幸
「誰一人取り残さない共生の地域づくり」をめざして、途上国と日本の学びあいを実施する国際協力&地域コミュニティづくり団体の野毛坂グローカルのファウンダー、代表。
アジア各国でのコミュニティ開発分野、社会的弱者支援分野の国際協力経験を経て現職。

武井啓子

野毛坂グローカル理事。学生時代はインドシナ難民向けの日本語ボランティア教室で活動。民間企業勤務を経て大学院修了後、2004年からタイで日本語教育に関わり始める。2009年~2011年の2年はJICA青年海外協力隊としてタイの大学で日本語教育に従事。2012年以降は日本の大学等で日本語教育に携わっている。