外国で働く/生活した人は、多少なりともストレスを感じた経験があるのではあるのではないでしょうか。様々な支援や経済的なサポートが得られなければなおさらです。

外国人労働書の多いネパール、ミャンマー人労働者の多いタイ、そして日本の実情と今後の示唆をお話いただきます。

新型コロナウィルス感染症の蔓延は、私達の生活や社会活動に大きな影響があります。でも、特に大きな影響を受けている人がいます。

ネパールは海外への出稼ぎが非常に多く、その送金がGDPの約3割をしめ、貴重な外貨収入源です。海外在住のネパール人には不安定な待遇の出稼ぎ労働者が多く、職を失い、現地での在留資格も失効している例もあります。でも、ネパールでは助け合いが生まれ、ロックダウンで仕事を失った労働者が、交通手段もお金もない中、地元まで長期間歩いて帰らざるを得ない状況が発生しましたが、縁もゆかりもない幹線道路上の住民たちが、困っている労働者に食事や水を提供する姿が見られました。
また、都市でも仕事がなく食べるものに困っている人たちに、地域の住民が食事や水を提供する活動が行われています。
ネパールの社会から学べることはたくさんあると改めて考えます。

日本社会は、外国人労働者によって支えられているのが現状です。今後日本がネパール人から「選ばれる」国になるかどうか、今の日本の対応が見られているようにも思います。

各国における外国人の困難さや、その中での取り組み、日本人として何ができるかなどを国際協力機構(JICA)ネパール事務所長の朝熊由美子さんから。
タイでのミャンマー人労働者の状況を、NGOであるMDF(Myanmar Development Foundation)のAye Min Tunさんから。
そして日本における外国人の様子をNPO法人 国際活動市民中心(CINGA)理事の新居みどりさんにうかがい、考える機会です。
ご参加をお待ちします。

日時:2020年7月13日(月) 20時-22時
会場:オンライン(zoom)
参加料:無料
言語:日本語(通訳付き)
申し込み:https://forms.gle/jsK5RK7eBB2zZUhq8

プログラム:

話題提供:
・タイで働くミャンマー人の状況について
MDF(Myanmar Development Foundation)代表のAye Min Tunさん

・ネパールの状況について
国際協力機構(JICA)ネパール事務所長の朝熊由美子さん

・日本の状況
NPO法人 国際活動市民中心(CINGA)理事の新居みどりさん

・ディスカッション

話題提供者(敬称略)

Aye Min Tun 
MDF(Myanmar Development Foundation)代表
ミャンマー、ヤンゴン生まれヤンゴン育ちのカレン族。若い頃にいとこを頼ってタイに来て、精米工場、工事現場、飲料する配達など職を転々とした後、ツアーガイドになる。
その後、ミャンマーに戻り旅行会社を立ち上げるが倒産。再度タイに出稼ぎにきて仕事を転々とする。その経験からタイで暮らすミャンマー人の苦労を肌でしる。5年前に、学校に行けないミャンマーの子どもたちの私塾を立ち上げ、一緒に暮らしながら、タイのミャンマー人社会への支援をしている。

朝熊由美子
JICAネパール事務所長
大阪府出身。証券会社に勤務した後、JICAに転職。経済開発や社会開発の調査や技術協力、資金協力事業に従事。2004年以降は15年以上にわたり一貫して、東京センター、インド事務所、国内事業部、ブータン事務所、横浜センター、ネパール事務所で、日本国内のパートナーとの事業に関わる。2018年11月から現職。
趣味は筋トレと旅行。現在は外出自粛下、家トレと週末半日断食で心身の健康保持に注力。心がけたいことは「冷静な頭脳と暖かい心」。

新居みどり
NPO法人国際活動市民中心(CINGA シンガ)コーディネーター
外国人支援を行う専門家(弁護士、行政書士、医師、通訳者、日本語教師等)の
ネットワーク組織CINGAのコーディネーター。現在、CINGAが東京都と協働で立ち上げた「東京都外国人新型コロナ生活相談センター」統括コーディネーター。東京入管主管の外国人総合相談支援センターコーディネーター兼務。
青年海外協力協会、東京外国語大学多言語多文化教育研究センター、IOM(国際移住機関)を経て現職。趣味はラグビー観戦。青年海外協力隊ルーマニア青少年活動OG。

司会&ファシリテーター
横山明子 国際協力機構(JICA) タイ派遣専門家
大阪大学人間科学研究科博士後期課程
野毛坂グローカル岡山支部長